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充実した定年後の生活

私が定年近くになったころ、すでに定年した友人から「”キョウイク“と”キョウヨウ”が定年後は必要なんだ」という話を何回か聞かされました。

「 “今日、行くところがある”、”今日、用事がある“ということが大切なんだ」と、後から聞かされました。

自分でも、何か趣味でも、と気にしていたことでした。

しかし、なかなかに趣味といえるものが見つからずにいましたが、あるきっかけで俳句を作ることに興味を覚えました。

その後、仲間と個展を開くようになり、定年後を楽しく遊ぶ境地で過ごしています。

そのようなこともあり、これまでこのブログと趣向を変え、今回は、定年後、何を楽しむかといったテーマでお送りします。

定年間近の人、まだまだ時間があると思っている人がいかと思いますが、私の経験がしでも参考になればと思っています。

在籍中に定年後を考える

60歳近くになり、社外の会議に出る機会が多くなりました。その一つの会議でのある人との出会いから生まれた体験です。

その会議で、いつも席が隣になる方から「何か退職後にやる趣味をお持ちですか」と、いつもと様子が違った問いかけがありました。

さらに、「家内から、あなたもそろそろ退職するのだから何か趣味を持ったほうが良いとしばしば言われるのですよ」との話がありました。

私も、当時、何も趣味らしきものはなく、「いえ、私も何もまだ持っていません」と回答しました。

その会議は半年に1回あり、同じような会話を3回ほど繰り返していました。

2年ほどたったときの会議の席で、その方から、うれしそうな顔をして「何か見つけましたか」と、また問いかけがありました。

私が「相変わらず何も見つけていません」という返事をすると、「私は見つけましたよ」といって、自分がすでに始めている高尚な趣味の話をしてくれました。

その人は、仏像を観ることが好きで、よくお寺に出かけては、仏像を観に行っていたそうです。

結局、観るだけでは気が済まず、自分で仏像を彫ることにした、ということで、すでに仏像彫りに着手しているとのことでした。

「退職すれば時間が十分できるので、むりかなとは思っていたが、挑戦してみることにした」とお話していました。

そのような話を聞き、自分に会った趣味を見つけるためには、何かきっかけを掴むことが大切だと思い、いろいろ考えるとともに、そのような機会を見つけるべく、旅行に出かけるなどを始めました。

偶然に見つけた趣味

ちょうどそのころ家内と二人で、奥吉野を歩く機会を得ました。

桜の花がすでに散ってしまった5月の旅行でしたが、木々の葉は萌葱色で、桜の花がかすかの名残を見せ、シャガなどの花が咲き、清々しい空気の中での奥吉野のそぞろ歩きとなりました。

花を見、澄んだ空気を味わっていると、不意に、五、七、五の文字が浮かんできました。それからは、美しい風景、可愛らしい花などを見ると、俳句もどきがしきりに頭に浮かんできました。

奥吉野でのそのような経験がきっかけで、それ以来、俳句を作るようになりました。

しかし、作ったものを家内に見せると「何か情景がはっきりしない」との評価があり、それなら、解説をつければと思い、2,3行の解説を付けましたが、まだ理解できない様子でした。

それならば、と思い、句で読んだ風景の写真を添えたところ「あ、この風景だったのね」という返事。

それ以来、対象となる風景を写真に撮り、俳句を添えることが、どこかに出かけるときの楽しみになりました。

そのような話を、ある友人にしたところ、自分も俳句を始めたので、一緒に個展を開かないか。という話になりました。

始めたばかりで、個展などと思いましたが、なにごともきっかけが大切と思い、個展を開くことにしました。

その個展もすでに8回を数えるようになり、俳句作りの良いインセンティブになっています。

と、いうことで、今回のこのブログでは、私の作品をいくつか紹介させていただきます。

そして、何か趣味でもと考えている方がいれば、その参考にしていただければと思っています。

奥吉野の散策で俳句作りをスタート

  新緑の 吉野で霊気を 一呼吸

「奥吉野は霊気の強いところです」という、茶店のおばさんの話を聞いたせいか、なぜか、歩いていても気が静まってくる感じがしました。

  藤棚に 古都の思い出 預けおく

奥吉野を歩いた翌日、東京へ前る前に春日神社を訪れました。多様な藤の花が咲き誇り、この数日間の奈良の旅を治めるにふさわしいひと時でした。

まとめ

60歳になるまで、趣味とはかけ離れた世界にいましたが、偶然知り合った人のアドバイスを得て、今に至るまで、継続する趣味を見つけることができました。

そして、退職後に、自由な発想で、楽しく、溌溂として取り組める趣味があるのは、退職後を前向きに、明るく生きるうえで貴重なことであると実感しています。

退職後を充実したものにしたいと思われる方、ぜひ、きっかけを大切にして、まずは取り組んでみることが良いのでは、と思っています。